岩永総本家
受賞コメント
「この度は、このような素晴らしいな賞を頂き、チーム一同大変嬉しく思います!この賞は大会本番までサポートしてくださった先生方やクラスの仲間の支えも大きくあります!大会当日も植松電機さんをはじめとする多くの方のサポートもあり、ドローン投下の試験もさせて頂きました!そして、無事動作している様子も確認できました!本当にありがとうございました!」
レーダーチャート
審査コメント
永田晴紀 様
狙った高度での切り離しに成功したのは見事でした。落下時の衝撃に耐えられるかを評価する衝撃試験が足りなかった感じですね。想定した着地速度と一致する高さから落とすだけで簡単に試験出来ますので、実施可能な試験は遍く実施しましょう。
高梨知広 様
機体準備を入念に行い試行回数に繋げられていたのが良かったと思います。パラシュートが切れて場外へ飛んでしまっていたので,構造強度やシーケンス全体を通した機体自身および周辺環境の安全性の検討を行うと良いと思います。コンセプトの独自性が光るので,着地の衝撃と走破性の向上に期待します。
岩井竜哉 様
・駆動系の左右独立やパラシュート切り離し機構など、昨年から順当な機能強化をされていると感じました。
・同時に20mパラシュートコードや絡まり防止ストローなど、昨年の結果から積み重ねた工夫が生きているのも良かったです。
・また、完全動作する予備機を1セット準備できたのは素晴らしいと思います。機体性能が一定の水準に達していないと予備機は作れないので、当日までに十分なテストをされてきたのだと思います。
・事後プレゼンもよく分析されていると思いました。細かい点ですが、加速度の増減を評価するのであれば、各軸ごとに値を分けずに、3軸合成値でグラフ化したほうが見やすいと思います。
・ドローン投下時、着地後GPSを補足できないトラブルが発生していたと思うのですが、センサに異常が認められた場合にリセットをかける処理があると良いかもしれません。ローバータイプの機体であれば着地後に時間的余裕もあります。ご検討ください。。
CosmoCraft
レーダーチャート
審査コメント
永田晴紀 様
今年度も噴射推進を見ることが出来ず残念でしたが、機体の強度を改善したことで繰り返しの実験が出来るようになったのは大きな改善と思います。バルブを開くという最重要な機能については冗長系を入れ込み、不具合が重なって発生しない限りはバルブが開く、くらいまで信頼性を上げて欲しいです。
高梨知広 様
今年は現場作業の方の人数も少なく大変な年だったかと思います。コンセプト上,水と圧縮空気を扱いロケットへの設置も複雑になりがちだと思うので,ロケットとのインターフェースはできるだけ手間が少なく微調整が効く形にするのが良いのではないでしょうか.機体の剛性があがり試行回数が増えていたので,飛行中のシーケンスを見直して,一度目はシンプルに噴射のみを行う.噴射がうまく行ったら次の試行でターゲット補足を試すなど段階的に目標を変更するのも良いかもしれません。
岩井竜哉 様
・ドローン再投下を含め計3回の落下衝撃(しかも1回はほぼ自由落下)に耐えた機体の堅牢性には驚かされました。
・昨年のフェアリングからの分離問題は完全に解消され、また落下時の機体姿勢も非常に美しく、投下時のデータも全て回収できたとのことで、バージョンアップを重ねて機体の確実性が着実に向上していると感じました。
・バルブ開閉の有無について、もし機体面積に余裕があれば、バルブ開放機構にフォトリフレクター等を追加してバルブが正しく開放されたかフィードバックを受けられるようにすると良いかもしれません。
・電源瞬断と電圧降下は私も毎回悩みます。マイコン用に電源を分離すれば幸せになれると思いますが、一方でスーパーキャパシタの効果も見てみたい気持ちもあるので…ここはおまかせします(笑)
・当日は審査員一同「水スラスタ動作を見るまでは帰れない」という気持ちで見守っていましたので、どんな形でも良いので、ぜひ来年以降も挑戦していただきたいです。応援しています。
DGKProbe
レーダーチャート
審査コメント
永田晴紀 様
フライトデータを得られなかったのは残念でした。機体との通信を成立させる(フライトデータを得る)のは宇宙機にとって生命線ですので、何が起きてもこれだけは達成するという冗長設計が重要です。例えばデータの一部だけでも無線伝送で地上に送るというような冗長系が考えられます。ホイールを柔軟構造にして衝撃を吸収するというアイデアは面白かったです。
高梨知広 様
SPCではパラシュートの展開が最初の関門ですので,事前に時間をかけて試行回数を稼ぎ成功率を上げることをおすすめします.機体構造に関しては重量とのバランスを取りながら最低限の強度を担保するように機体設計を行いましょう.基板周りの配線やSDカードなど挿入型のものはそのままだと抜けてしまうものだと考えて,接着剤で固定するなど衝撃で外れない設計にしてみましょう.
岩井竜哉 様
・まず初参加で、ミッション達成に必要な機能を全て実装できた技術力、計画性、情熱全てが凄いです。尊敬します。
・また機体構造も非常にバランスよく、外れやすいコネクタ類にホットボンドで固定する等の対策も取られており、衝撃対策にも一定の考慮がされていると思いました。
(それだけにパラシュートの展開に失敗して、十分に減速できずに着地してしまったのは非常に残念でした)
・パラシュートはシンプルな減速機構ですが、折り方やコードの格納方法、素材など色々と考慮する余地がある奥深い要素です。特に薄い素材を使用した場合、格納期間が長いとクセがついてうまく開かない場合がありますので、開放→風圧→コード伸長→開傘という変化をうまく利用して開傘率を高める工夫をしてみてはいかがでしょうか。
・またSDカードは衝撃に弱く、特に書き込み中に電源を喪失すると故障する場合があるので、書き込み処理の調整や、データ保存先の冗長化は必要かと思われます(個人的にはデータさえ残れば実験はほぼ成功だと考えてます)
・来年はぜひ今年の課題をクリアした機体で再挑戦してください。期待しています!
TARSfromSARD
受賞コメント
「 最優秀賞、植松電機賞ありがとうございます!本番では走行まで行けず悔しい思いをしましたが、この受賞がチーム全体の意気込みをさらに強めてくれました。更なる高みと完成度を目指して技術力を高め、成長していきます!」
レーダーチャート
審査コメント
永田晴紀 様
20年以上前にRTK-GPSの使用を検討した時は1000万円以上が必要で断念しましたが、隔年の変化を感じます。柔軟なホイールにより外輪径を稼ぐというアイデアは面白いです。SPCの会場のような悪路では有効な解決方法だと思いました。着地の検知等、シーケンス継続に関わるイベントには冗長系が欲しいですね。例えば一定時間以内に作動しない場合はタイマーにより作動させるとか。一つの不具合で死ぬミッションというのは信頼性に問題が有ります。
高梨知広 様
事前試験での開放機構の動作や事後検証での走行が上手く動作していただけに本番での不具合は非常に残念でした.プログラムの問題は不具合発生まで見つかりにくいことも多いため対策が難しいですが,引き続き事後検証を進め対策していただければと思います.機体の構造については配線の接着による堅牢性の向上など細かいアップデートは可能だと思います.
岩井竜哉 様
・RTK-GPSを採用した機体はSPC初だと思います。事前動画からもその精度の高さが伝わってきました。
・また、TPUの大型ホイールやエンコーダによるフィードバック制御といった基本機能が非常に高い水準でまとまっており、事後のドローン投下ではコンディションの悪いフィールドを移動する様子からも走破性の高さを実感することができました。
・事後プレゼンでは、担当者がそれぞれの知見を活かした原因分析を行っているのも非常に良いと思いました(原因特定に至れなかったのは残念ですが)
・もし開放検知をフォトレジスタのみで行っているのであれば、他のセンサも併用して冗長性を持たせると良いかもしれません。またはタイマーを用いてX秒からの経過時間で次のシーケンスに遷移させる方法もあるかと思います。
・個人的には、ローバーとしてはほぼ完成に近いところまで来ていると感じました。あとは外的要因による影響を最小限に抑えることができれば0mゴールを達成できるのではないでしょうか。来年が楽しみです。
わくわくロケット団
受賞コメント
「 この度はありがとうございます。今回のSPCへのチャレンジはわくロケにとって初めてのチャレンジでした。目標としていたミッション完遂と優勝には届かず悔しい部分もありましたが、大会を通して沢山の方々と交流出来た事、賞まで頂けた事、大変嬉しく思います!ありがとうございました!」
レーダーチャート
審査コメント
永田晴紀 様
複数の機体でミッション達成確率を上げるという戦略は良いです。着地後にホイールの作動まで達成しており、走破出来なかったのは残念でした。メーカーに勤める社会人らしく、手堅く行き届いた設計が出来ていることに感心しました。アプリによりデータ配信も見学者の参加してる感を高める仕掛けとして良かったです。ホイールが絶妙に軟弱なのが面白かったです。
高梨知広 様
複数機構成による冗長性の確保が素晴らしく,特に3機から2機に変更しても全体システムとして動作する柔軟性に関心しました.SPC会場は毎年難しいコンディションなので走破性の向上に期待します.
これからの宇宙開発はただロケットや人工衛星を飛ばすだけではなく,それらを用いた新しい商品やサービスが求められる時代だと思います.今回WEBサービスを使用したリアルタイムデータ配信など,地上局からさらに先のデータを使用するユーザーサイドまで見越したシステム開発を行っていたところにメーカーレベルのエンジニアリングを見ました.
岩井竜哉 様
・複数機体を同時に放出する事によりミッション成功率を上げるアプローチは、実際の宇宙開発においても非常に有効性の高い手法だと思います。
・ターゲットに到達するための機能に加えて、探査機としてのミッション機能も小さな機体に詰め込んだ開発力は本当に素晴らしいと思いました。
・また、車軸部にゴムバンドを採用して、格納時の容積の圧縮と耐衝撃性を上げるアイディアも独自性があり、同時に最適化による洗練された非常に完成度の高い機体に仕上がっていると感じました。
・今年は特にフィールドのコンディションが悪かったのでローバータイプの機体には厳しかったと思いますが、こういった厳しい条件の中でどのような対策をされるのか、来年も楽しみにしています。
ゆめピリカ
レーダーチャート
審査コメント
永田晴紀 様
搭載前にトラブルが起きていたということで、ミッションを絞って打上げまで持って行ったのは貴重な経験になったことと思います。プロジェクトで管理すべきはお金、マンパワー、時間、リスクの4つと言われていますが、いずれも機体の設計で管理が劇的に楽になったりしますので(機体を丈夫にしたことで色々な波及的改善が有ったコスモクラフトが好例)、知恵を絞って設計するの超重要です。
高梨知広 様
当日に色々とセンサー系でトラブルがあった中で目標の絞り込みを行い方針転換されたのは緊急時の対策として有力な方法だと思います.事前準備としては何があってもこのシーケンスだけは行えるというような独立した最低限の機能を確保して試験を行うのが良いかと思います.事後の検証はしっかりと行われているようなので来年に向けた機能向上を期待しています.
岩井竜哉 様
・複数カメラを用いた画像解析という難易度の高いミッションに挑戦した、非常に意欲的な機体だと感じました。また設計段階でのタイヤは独創性が高い形状で、モータとの干渉により形状が変更になってしまったとの事でしたが、実際に動いているところを見たかったなあと思いました。
・当日の運用としてフィットチェックから機体搭載までに比較的時間がかかっていたのが気になっていましたが、事後プレゼンで電装系のトラブルが発生していた事を知りました。そんな状況でも諦めずプログラムを修正して一部機能を復旧して投下までこぎ着けたことは、大変だったと思いますが確実に次につながる経験になったと思います。(ロケット内部の画像が撮影できたことは、部分的成功ではないかと個人的には思ってます)
・少し話がそれますが自分も電源の逆接続でPicoを壊した事があります。その際はI2C通信機能だけ故障(あとは全て正常)という変な壊れ方をして原因特定に時間がかかったことを思い出しました。
・失敗も含めてその原因・対策を考察するのは自チームのみならず全てのSPC参加者にとって有益な情報になると思いますので、満足できなかった部分も含めて今回の結果は価値のあるものになったと思います。まだまだ伸びしろのある機体だと思っていますので、来年もぜひ挑戦して下さい。お疲れ様でした!