スペースプローブコンテスト2018には、全5チーム(高校3チーム、一般2チーム)が参加しました。

競技内容について、審査員2名 + 機体/運用手順審査員1名で点数を付け、その平均値を点数としています。

ターゲットへの着地結果

主な競技であるターゲットへの着地は、以下となりました。

SPC2018プローブ落下位置

 

それぞれのチームの結果は以下となりました。

1.富良野緑峰高校 工業クラブ

1.1 メンバー、機体 紹介

1.2 ポスターセッション資料(ミッション/機体の説明、事前実験結果など)

1.3 打ち上げ実験(ミッション実施)

1.4 事後プレゼンテーション(ミッション実施結果)

  • プレゼンテーション動画

 

  • プレゼンテーション資料


1.5 審査結果

Rader 01富良野緑峰高校

 

項目 点数
着地の正確性 19.4
事前準備 21.0
制作技術 10.5
当日の運用 -8.0
プレゼンテーション 5.0
Aミッション 11.0
合計 58.9

 

 1.6 植松電機スタッフによるコメント

正確に目標地点を認識するために、各目標地点にアンテナを設置するというアイデアで出場をした富良野緑峰高校。

昨年の反省から実験に力を入れた計画をしていましたが、予定していた日取りが地震によって出来なくなってしまうというアクシデントがありました。そのような中でもなんとか形にして本番に臨みましたが、おそらく結果には満足していないのかと思います。

まずは今回、本来時間があれば完成していたであろう形を作るなど、来年に向けてまたゼロから計画を立てるのではなく、経験を蓄積していっていただければと思います。

参加チームの中で一番植松電機から近い場所ではありますし、是非今からでも実験をしに来てみてください。(UE稲石)

2.チーム岩井家

2.1 メンバー、機体 紹介

2.2 ポスターセッション資料(ミッション/機体の説明、事前実験結果など)

2.3 打ち上げ実験(ミッション実施)

2.4 事後プレゼンテーション(ミッション実施結果)

  • プレゼンテーション動画

 

  • プレゼンテーション資料


2.5 審査結果

Rader 02チーム岩井家

 

項目 点数
着地の正確性 14.4
事前準備 32.0
制作技術 18.0
当日の運用 8.0
プレゼンテーション 7.5
Aミッション 13.5
合計 93.4

 

 2.6 植松電機スタッフによるコメント

昨年に引き続き参加していただいたチーム岩井家。父親を中心に親子三人で準備してきたそうです(家内制手工業とのこと)。

チーム岩井家が他のチームと大きく違う点は、機体制作に3Dプリンタを使っている点です。このことにより同じ品質のものを複数準備することができ、当日までにたくさん壊しながら様々なトライアンドエラーを繰り返すことができた、とのことでした。

また、実験環境をどうすれば作れるかという点も様々な形で実践してきていただきました。

しかしながら、日常と異なる環境というのは恐ろしく、想定しうる試験をクリアして臨んだにも関わらず、本番で発見された新たな問題点によりパラシュートが開かないという結果に...。

事後プレゼン時点では、おそらく振動が原因とのことでしたが、2017~2018年と同様に実験を繰り返し、2019年も参加していただける事を期待しております。結果はもちろんですが様々な実験へのアプローチを楽しみにしています。(UE稲石)

3.宇宙工房CosmoCraft

3.1 メンバー、機体 紹介

3.2 ポスターセッション資料(ミッション/機体の説明、事前実験結果など)

3.3 打ち上げ実験(ミッション実施)

3.4 事後プレゼンテーション(ミッション実施結果)

  • プレゼンテーション動画

 

  • プレゼンテーション資料


3.5 審査結果

Rader 03宇宙工房

 

項目 点数
着地の正確性 0.0
事前準備 29.0
制作技術 15.5
当日の運用 2.0
プレゼンテーション 7.0
Aミッション 16.0
合計 69.5

 

 3.6 植松電機スタッフによるコメント

今回初参加で東京からお越しの、職場仲間で構成された社会人チームです。

宇宙っぽいという理由で機体の制御をスラスタ推進で行うという設計でした。角速度、加速度データを用いて位置及び姿勢を割り出して機体を制御するという機体でしたが、残念ながら加速度センサーの誤差が大きかったようで目視による機体の制御となっていました。

ロケットに収納されるように考えられた機構など丁寧な作り込みが印象的でした。

結果的には、スラスタの一本がパラシュートに絡まってしまったために、機体を制御できなかったとのことですが、正しい挙動をした時の機体の姿勢は見てみたいです。是非、今回で終わらずに来年に向けてリベンジしていただけると嬉しいです。(UE稲石)

4.札幌東高校

4.1 メンバー、機体 紹介

4.2 ポスターセッション資料(ミッション/機体の説明、事前実験結果など)

4.3 打ち上げ実験(ミッション実施)

4.4 事後プレゼンテーション(ミッション実施結果)

  • プレゼンテーション動画

 

  • プレゼンテーション資料


4.5 審査結果

Rader 04札幌東

 

項目 点数
着地の正確性 18.2
事前準備 17.5
制作技術 12.5
当日の運用 -9.0
プレゼンテーション 5.5
Aミッション 9.5
合計 54.2

 

4.6 植松電機スタッフによるコメント

今年はドローンにチャレンジした札幌東高校。

メインデータを持っている機体が本体であるという考えで、最終的に得られたデータをドローンに送信し、そのドローンが自分の位置を判断し目的地まで飛んでいくという作戦でした。

キャリアから放出するためのテグスをカットする機構など、一つ一つの仕掛けがとても考えられていると感じます。しかしその一方で、実験不足や致命的な忘れ物の発生など、せっかくの構想を活かすことができていない...惜しいです。

中心メンバーが2年生のため、まだ来年もチャレンジできますが、後輩への技術の引き継ぎを重視してほしいと思います(パソコン/マイコンが得意なメンバーが卒業したら終わり...では悲しいですよね)。

今回の反省を活かし、当日の物品チェックリスト/作業リスト作成、要素開発からの計画作成を行うとよいと思います。来年に進化した機体が見れることを期待しています。(UE稲石)

5.札幌琴似工業高校

5.1 メンバー、機体 紹介

5.2 ポスターセッション資料(ミッション/機体の説明、事前実験結果など)

5.3 打ち上げ実験(ミッション実施)

打ち上げ1回目(ロケット機体トラブルにより、再打ち上げ決定)

打ち上げ2回目

5.4 事後プレゼンテーション(ミッション実施結果)

  • プレゼンテーション動画

 

  • プレゼンテーション資料


5.4 審査結果

Rader 05札幌琴似工業高校

 

項目 点数
着地の正確性 13.5
事前準備 33.0
制作技術 18.0
当日の運用 10.0
プレゼンテーション 9.0
Aミッション 18.0
合計 101.5

 

 5.6 植松電機スタッフによるコメント

スペースプローブコンテストの初期からずっと参加し、常勝と言われる琴似工業高校。

その成績の背景にあるのは、圧倒的な試験回数/機体製作数です。一つ一つの要素を丁寧に確認し、また多くの試験実施に必要な機体数を確保するため、短時間で機体を製作する工夫など、社会人チームも唸らせる高校生チームです。

今年も昨年に引き続きパラフォイルで挑みました。

結果的にはロケットから解放される高度が規定値より低かったこともあり、本来予定していた制御を行うことが出来なかった事は、我々運営側としても反省すべき点です。

是非とも来年に向けて技術の継承をし、今回達成できなかった制御、そしてローバーへのチャレンジを期待しています。(UE稲石)